1. ゆっくりムービーメーカーとは?

「ゆっくりムービーメーカー」とは、饅頭遣い様が開発された動画編集支援ソフトです。頭部がまんじゅう型になった『東方Project』のキャラクター達が、流れる動画内容に沿って実況や解説を行ってくれます。キャラクターの声は「ゆっくりボイス」と呼ばれ、テキスト情報を音声に変換する人工音声を使います。

この独特ののんびりしたボイスも「ゆっくり動画」の大きな特徴となっています。ゆっくりムービーメーカーを使えば、マイクなど自分の声を吹き込む機材がなくても、簡単にキャラクターを喋らせて実況動画や解説動画を作ることができるのです。

現在ゆっくりムービーメーカーには、「バージョン3」と「バージョン4ベータ」の2種類が存在します。3の後継バージョンが4ベータです。バージョン3には動画をMP4などで出力する機能が付いていないので、ゆっくりムービーメーカー拡張子である「ymm4」を読み込むことができる他の動画編集ソフトを併用する必要があります。

無料動画ソフトであるAviUtlを使うのが一般的です。一方バージョン4ベータには出力機能が搭載されているため、ソフト単体で使うことができます。これからゆっくりムービーメーカーを使い始めるなら、4ベータを使用すると良いでしょう。

2. ゆっくりムービーメーカーの導入方法

ゆっくり動画を作りたいときは、まずゆっくりムービーメーカーを自分のパソコンに導入する必要があります。まずはソフト配布サイトにアクセスし、動作環境を確認しましょう。問題がなければ導入開始です。

まずダウンロードボタンを押して、ソフトをパソコンに取り込みます。ダウンロードしたzipファイルを解凍し、フォルダ内にある「YukkuriMovieMaker.exe」をクリックして起動します。

このとき、使用条件や更新履歴についての画面が表示されるので、確認して「閉じる」をクリックしましょう。問題なく起動するのを確認できたら、導入完了です。

3. ゆっくりMovie Makerのおおまかな使い方

次に、大まかな使い方について確認していきましょう。まず動画の顔とも言えるキャラクターの用意です。

ゆっくり動画などで解説役として表示されるキャラクターイラストは「立ち絵」とも呼ばれ、配布サイトで取得することができます。イラストによっては使用規約が設定されているため、よく確認して使用するようにしましょう。

立ち絵には通常の「ダウンロード」と「一枚絵ダウンロード」があることが多いです。通常のダウンロードは、目、鼻、口といった顔のパーツごとにファイルが分かれており、キャラクターの細かい表情を自分で作ることができます。口パクや瞬きなどのアニメーションを付けることも可能です。

一方一枚絵ダウンロードは、いろいろな表情が一枚のイラストになっています。アニメーション効果を付けることはできませんが、動画を作り慣れていない人はこちらの方が使いやすいでしょう。立ち絵をダウンロードしたら、「ファイル」→「キャラクターの編集」で設定を行っていきましょう。

動画編集を始めるときは、「ファイル」→「プロジェクトの新規作成」から動画の品質設定を行います。基本は1920×1080のフルHD画質を選択すると良いでしょう。フレームレートは60fpsか30fpsを選びます。

編集画面は、時間を表す「タイムライン」と、素材を層のように重ねる「レイヤー」で構成されています。それぞれのレイヤーに動画素材、キャラクターの立ち絵、ボイスと重ねていき、最後に出力を行うことで動画が完成するという流れです。

4. 実況プレイ動画を作ろう!作り方詳細

ゲームの実況動画の作り方を確認していきましょう。まず元となるゲームのプレイ動画を用意する必要があります。パソコンゲームの実況動画を作りたいのであれば、独立したグラフィックボードを用意するのがおすすめです。

パソコン以外のハードのゲームを使う場合は、映像をパソコンに取り込むためのキャプチャーボードと呼ばれる機材が必要になります。HDMI接続のハードであれば、基本的に画面を取り込むことができます。機材を用意したら、実際にゲームをプレイしてそのプレイ風景をパソコンで録画します。

大元となる動画が用意できたら、いよいよゆっくりムービーメーカーで動画を編集していきましょう。まず作業スペースに動画をドラッグ&ドロップし、動画が再生できるか確認しましょう。プレイ動画全編をゆっくり実況動画にするのは大変なので、まずは動画をある程度の長さまでカットし縮めます。自分なりに見所となる部分を設定し、そこを中心にするといいでしょう。

次に立ち絵の設定です。タイムラインの上部メニューの人型アイコンをクリックし、表示された操作パネルで立ち絵を表示させます。画面の真ん中に立ち絵が現れるので、マウス操作で任意の場所に移動させましょう。バーを引き延ばしたり縮めたりすることで、立ち絵を表示する間隔を調節することができます。

タイムライン下部にセリフを入力する箇所があるので、セリフを入力して字幕とゆっくりボイスを追加します。再生ボタンを押して、正確にセリフを読んでくれているか確認しましょう。入力したセリフごとに、操作パネルで立ち絵の表情を設定することができます。

この作業を繰り返し動画が出来上ったら、最後に動画サイトにアップロードできる形に出力します。タイムライン上部にある出力アイコンをクリックし、出力する場所を指定して「出力」をクリックして完了です。

5. 代わりに使える動画編集ソフト

ゆっくりムービーメーカーがあれば、基本的なゆっくり実況動画は問題なく作ることができます。ただバージョンによっては動画出力ができないので、他のソフトを併用する必要があります。動画のクオリティを上げたいときも、他のソフトを試してみたり、ソフトを併用して質を上げていきましょう。

5.1 ゆっくりムービーメーカと併用されるAviUtl

ゆっくりムービーメーカーとよく併用されている動画編集ソフトにAviUtlがあります。AviUtlは無料の動画編集ソフトで、動画出力ができなかったゆっくりムービーメーカーバージョン3時代には、出力用ソフトとして広く使われていました。

AviUtlは取り込んだ動画を出力するだけではなく、エフェクト効果をはじめとした多彩な動画加工や、簡単なアニメーション作成もできるため、動画に付けるオープニングやエンディングの作成も行えます。UIがゆっくりムービーメーカーと似ており、直感的に操作することができます。

5.2 ゆっくりムービーメーカを代替できるDVDFab 動画変換 Pro

ゆっくりムービーメーカー 「DVDFab 動画変換 Pro」は、動画変換のためのソフトで、動画を任意の形式に変換し、クリエイティブな動画を作成し、自由に動画を編集することができる3-in-1動画編集ツールです。

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デジカメで撮影した動画をタブレット用に、など動画を見たい媒体のために変換することができます。変換の際動画を適切な解像度にすることで、スマートフォンやタブレットの容量を確保するのにも役立ちます。

使い方は簡単で、操作画面に変換したい動画を読み込み、再生したいデバイスと品質を選択するだけです。動画編集にも対応しています。動画を取り込んで編集ボタンをクリック。動画を適切な長さにカットしたり、「テキスト」から字幕を入れたり、明るさやコントラストを調節することができます。

6. まとめ:自分スタイルの動画を作ってみよう

ゲーム動画を準備するための機材は必要になるものの、動画編集に関しては、ゆっくりムービーメーカーを使えば簡単にゆっくり実況動画を作ることができます。必要に応じて他の動画編集ソフトを併用していきましょう。自分好みの動画を作り、たくさんの人に見てもらうのは楽しいものです。まずは実際に触ってみて、基本的な機能を覚えていくといいでしょう。